三周年ジンasu

虎ノ門蒸留所は2023年6月に三周年を迎えました。そして過去と未来、自然と人間の関係をテーマに、 asu と uta(明日と唄)の二種類のジンをつくりました。

今回は、スピリッツとしての可能性を求めて、また、普遍的に飲まれる嗜好のものとして続いていくことを願い新たに蒸留した「asu」についてのお話です。

 

asu に込めた思い

雨、土、森、風、水
そこでしか生まれることはない、
とても自然な流れの中で、
生きるものを拾い、育て、
火をくべ、液体を精製する。
これまでと大きく変わることはない、
昔の人たちと同じく、明日に向かってつくり、継ぐ

asuのキーワードである、「自然」そして「未来」これからの虎ノ門蒸留所への思いが込められています。

三周年ジンasu

虎ノ門蒸留所の三年間を振り返り蒸留家の一場は、3年間で得た多くのつくり手たちとの出会いや蒸留と向き合う日々を通して、お酒への捉え方や深さが変わったと自らの変化を感じています。

 

新しいスピリッツを追求するには、過去のことを考えることを忘れてはならない。 脈々と続いているお酒の文化、背景に思いを馳せること、時を超えても変わらない思想があると感じます。

 

連綿と続く文化である一方で、新たに生み出すという自由さもあります。先人たちが時間をかけて考え、つくってきたものを学び、アイデアと試行の繰り返しで新たなものを生み出すことができる。そして香りや風味を通して、記憶や情緒に訴えかける。これこそが酒づくり、蒸留の面白さや深さなのかもしれません。

 

この時代に生きる私たちの延長線上にある。継がれてきた慣習や文化の上に、私たちは居て、生業をいとなむ。集まるものと共鳴し、新しいものが生まれ、やがてまた文化となる。そしてこれからもつづいていく。文化と歴史を学び、先人に敬意を抱きながら、新しいスピリッツをつくっていきたいという思いがあります。

 

-自然-<これからの虎ノ門蒸留所、明日に向けて> 

三周年ジンasu

虎ノ門蒸留所では、日本各地にて新鮮で可能な限り有機や自然栽培に近い素材を使用しています。その季節になれば、いちごや金木犀など収穫を自分たちで行うなど、素材を知ること、自然と関わることを大切にこの三年間スピリッツをつくってきました。

 

そもそも酒は果実や作物が放って置かれて偶然できたもの。まさに自然の中から生まれました。全ての根源である地球の自然、森や土、雨や風、そして水。シンプルだけど奥行きのある。そんなイメージでジンもつくっています。

 

自分の身近にある自然のもの、体に自然と染み入るものを取り入れ、素材そのものの本来の香りや風味を追求する。未来のスピリッツづくりの指針として、今回asuというボトルに思いを込めました。

 

三周年ジン asu  

三周年ジンasu

製造の過程では、コンセプトの味、香りを表現するために、十数パターンもブレンドしテイスティングを重ねるなど試行錯誤を重ね、出来上がったasu。どのようなジンにできあがったでしょうか?

 

アカマツ・エパソテ・ベルガモットオレンジミント・レモンバーベナー・セージ・河内晩柑ピール・ブラッドオレンジピール・生姜・有明海はね海苔・いちじくの葉・杏・ジュニパーベリー・チコリルート 計13種類のボタニカルで蒸留し、一年間熟成させた高野槙・北山杉のスピリッツをブレンド、最後に白樺の樹液を割水に混ぜて完成させました。

 

アカマツや、高野槙と北山杉を蒸留し1年熟成させた原液、白樺の樹液などの”森”の香り。また新しい試みである”海”のものとして、有明海の海苔を使用。磯の甘い香りが、他のものとも調和します。また今回、スパイスなどの乾燥したものを使用せず、全て日本の農園で作られた果実やハーブのフレッシュな素材を蒸留しています。

 

里山など自然がある場所と私たちの住む街に距離があるこの時代、地球で暮らす一個人として、東京にいながらも自然と繋がることをどこかで求めています。

 

虎ノ門蒸留所のジンを通して、都会でつくりながらも季節を感じ、生き物に触れる。暮らしで出会うものから自然との繋がりを問いかけることができたらと思います。

  

最後に

三周年ジンasu

三周年ジン asu

スピリッツとしての可能性を求めて、また、普遍的に飲まれる嗜好のものとして続いていくことを願い新たに蒸留しました。自然と共生し、先人が培ってきた技術や思考をリスペクトして、今のアイデアにつなげる。共創から、未来に向けたお酒づくりを考究していきます。

夏の夕暮れ。
大地を感じる香りをゆっくり嗜みながら、自然溢れる情景に思いを馳せ日々の忙しさを忘れてみてはいかがでしょうか?

Earth and Water
私たちの住む地球、生きるのに欠かせない水

特別な思いを込めた三周年のジン asuとuta。セットでギフトボックスにお詰めすることもできます。大切な人に日頃の感謝を込めて夏の贈り物にもおすすめです。

 

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JOURNAL 「三周年ジン uta」